診療方針
一人ひとりの出産が幸せな思い出となりますよう、安全で自然なお産を目指しています。

産科の診療方針をひとことで言うと、お母さんと赤ちゃんが笑顔で帰っていただけるよう、できるかぎり「安全で自然なお産」に努めるということです。出産日も、医療側の都合に合わせるのではなく、お母さんのご希望をよく聞き、「お母さん主体のお産」ができるよう、心をこめてお手伝いいたします。

誘発促進剤は、母体の安全性を考慮し「やむをえない」と判断した場合以外は、使わない方針です。また、帝王切開をするほうがお母さん、赤ちゃんにとって安全性が高いと判断した場合を除き、基本は、自然分娩です。お母さんと赤ちゃんの「自然の力」を大事に、できるだけ「待つお産」ができるよう、出産時には、医師、助産師、看護師はじめスタッフ一同、励ましのお声掛けをしながら、妊婦さんを支えていきます。

会陰切開も、治療上必要な場合、および患者様のご希望の時以外は、行いません。行う際は、患者様のご了解を得て行います。また、無痛分娩も当院では行っておりません。私が院長を務める間は、今後も行わない方針です。

「病院でのお産」との違い
入院中のお食事、ティータイムのスイーツ、リンパマッサージも、心をこめて行います。

入院中は、患者様お一人おひとりの好みに配慮した、バランスのよいお食事を女性の厨房スタッフが心をこめてお作りいたします。また、ティータイムには、スイーツもお出しします。特に食事においては、多くの患者様から、嬉しいお声をいただいています。

また、10数年前から、産後のリンパマッサージも行っています。お産となると、どうしても足をはじめ、体がむくみがちになります。そこで、フットとデコルテのどちらかお好きな方をお選びいただき、心身共に気持ち良くリラックスしていただけるよう努めています。

また、出産の思い出にと、出産後すぐの赤ちゃんやご両親の写真を撮影しています。当院では「おぎゃー写真館」と言っていますが、もちろん、ご家族の方が、ご自身で撮影していただくのも大歓迎です。

患者様との関係で心がけていること
優しいだけではなく、時には厳しく。特に妊婦さんの体重制限は、しっかり指導します。

時に冗談も交えて、気取らず、頭ごなしに押しつけず。患者様が、ざっくばらんに何でもご相談いただけるような、親しみやすい関係性を心がけています。そうはいっても、診療においては、優しいだけではなく、時に厳しさを持って接することも大事にしています。特に妊婦さんの体重制限は、厳しく指導しています。

体重が増えすぎると、やはり、お産がしんどくなります。お産が長引き、陣痛から出産までの時間が、長時間になってしまう可能性が高まるからです。妊娠中の体重増加は、当院では「11㎏」までを目安にしています。

患者様の中には、なかなか体重制限が守れないという方も、もちろんおられます。そんな場合も、時に優しく、時に厳しく。患者様の心と体の状態をみつつ、叱咤激励。最終的には、患者様が笑顔で帰っていただける関係作りに努めています。

説明・カウンセリングで重視していること
患者様のお人柄も考慮した寄り添ったカウンセリング、伝わる説明を心がけています。

説明やカウンセリングでは、患者様のお人柄も感じながら、お一人おひとりに寄り添うことを心がけています。ご希望をお聞きすることはもちろん、生活背景もできるかぎり伺い、特に産科ではご主人を含めたご家族との関係性なども、親身になってお聞きすることに努めています。そういった側面を知ることが、お一人おひとりにより合った治療や出産につながっていくからです。

そうは言っても、こちらから根掘り葉掘りお聞きするということは、ありません。まずは患者様が、お話になりたいことを、じっくりお聞きする。その上で、できるだけわかりやすく伝えることに努めています。

相談の窓口、病院との連携
産科だけでなく、婦人科でのお悩み事は何でも「ご相談の窓口」としてお使いください。

女性の皆様の「ご相談の窓口」として、どんな些細なお悩みでも、まずは気軽に相談に来てください。医師だけでなく、助産師も看護師も、できるかぎりお力になれるよう努めています。診療では、当クリニックで診ていけるものかどうか、その見極めを大事にしています。そして、必要となれば、速やかに近隣の医療機関にご紹介いたします。

例えば、不妊のお悩みにおいても、当院での「排卵時期を合わせる」などの治療の結果、不妊専門のクリニックに通うほうがよいとなれば、速やかに対応します。特に35歳以上の方の場合は、ひと月、ひと月が大事ですので、初診の場合でも専門クリニックへの転院をお勧めすることもあります。

また、当院の「大阪市北区」という場所には、専門的な治療が受けられる医療機関が複数あります。当クリニックでは、それらの病院との連携にも力を入れています。例えば、産科では北野病院、大阪市立総合医療センター、淀川キリスト教病院など、何かあった時にも、速やかに患者様を搬送することが可能です。